会長挨拶

第54回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会 会長
大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学
坂田 泰史

この度、第54回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会を2020年1月11日(土)〜12日(日)に都市センターホテルにて開催させていただくことになりました。伝統ある本会の学術集会会長を拝命し、身の引き締まる思いです。新しい年号に変わり最初の学術集会となります。実り多い集会にすべく、全力で準備を進めております。

 今回はメインテーマを「健康・寿命を科学する」と致しました。健康寿命は、2000年にWHOにて「日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間のこと」と定義されました。この健康寿命をいかに延長するかが、日本社会の喫緊の課題となっております。健康寿命に大きく影響するのは、成人病・生活習慣病であることに異論はありません。しかし、時にこの重要性はイメージで語られ、現実にどのような道のりを経て達成すべきか十分に議論されていない印象を受けます。健康・寿命を規定する因子、中でもより「健康」に関係する心肺機能、運動機能、姿勢保持機能、そしてメンタルについて、またより「寿命」に関係する癌疾患の予防治療について、現状がどこまで解明され、長期的にどのような視野に立てばいいのか、科学的視点が求められていると思います。本学術集会では、これらの因子について、異分野のメディカルスタッフ・研究者が集まり、科学的視点から活発に議論ができるような工夫をしていきます。楽しく勉強できる会にしたいと思いますので、多くのみなさまのご参加をお待ち申し上げております。どうぞよろしくお願い申し上げます。